救国のスネジンカ感想・レビュー|サクっと遊べてグサっとくる

前作『溶鉄のマルフーシャ』から満を持しての二作目。あまりにも悲惨・救いようがないなどいろいろ言われており、本作はどうなのかとちょっとドキドキ。

そこに関しての詳述は控えるが、とりあえず前作楽しんだ人は十二分に楽しめる作品に仕上がっている。ハイテンポシューティングというジャンルはそのままに、青ガジェットが時間制限で復活するようになり、選択肢も増えた。

また、ゲーム体験という意味でも、少し違った種類の敵もでてきてより楽しめるように。一方で『溶鉄のマルフーシャ』同様、サクサクと終わるので、いい点はそのままに、ストーリーだけが気になる人でもテンポよく楽しめるいい塩梅に。結論を先取りしていうと、ぜひ買ってね!というところに落ち着く。というわけでぜひ買って楽しんでください。作者の回し者ではないしSteamはアフィリエイトもやってないから自分になにもメリットないよ!ということでSteamのリンク置いておくから買ってね!

→救国のスネジンカ

ついでにマルフーシャも

→溶鉄のマルフーシャ

目次

救国のスネジンカの感想

みんないい子すぎるのが100辛に

『溶鉄のマルフーシャ』にしろ『救国のスネジンカ』にしろ、キャラクターの魅力というものは非常に大きい。ストーリーで語られる文章量としてはそこまで多くないし、1時間もあれば1プレイが終わってしまう(大部分はシューティング部分)ので、テキストはどう考えても少ない。

にも関わらず、彼女たちを取り巻く環境やその結末には心揺らされずにはいられない。というか、みんないい子すぎるので、どうしてもあぁ、そういうことしてくるんだね・・・となってしまう。

例えばスネジンカの上司であるダチカ。最初は『溶鉄のマルフーシャ』の上司であったライカ同様に少し当たりが強かったり。まぁそれも国の状況を考えたら仕方のないことだとは思うが、そうした彼女の強い態度である一方、スネジンカが姉であるマルフーシャを追って零細民間軍事企業に入社したことは一定の評価というか、むしろ好意を抱いており、特定のイベントで上記のような発言がされる。

これはスネジンカが仲間を雇わない状況でのダチカとの会話で、お金がないから仲間がまだ雇えない、というのに対して、ダチカは一緒に私の部屋で食事をしよう、お金を理由に姉を追いかけるのを諦めるなんて悔しいとなんともまぁ、とてもいい子です。

他にもナチュラルに人を見下してくるエクトルだったり、通信兵なのに通信できないアニタ、NOと言えずなんでも引き受けてしまうデジクなどなど、性格に難ありのキャラクターが色々といるが、まぁいい子なんですね。

ここから先は前作の『溶鉄のマルフーシャ』をプレイしていたらわかるとは思いますが、本作の部隊であるカゾルミアを取り巻く環境はいい子だろうが容赦がない。というか国がかなり悪い(正直隣国も結構悪いが)。戦争になった時点で物事の善し悪しなんていう基準は全て無になってしまうのかもしれないが、そうした悲惨な状況で、テキストは短いものの、彼女たちの生に感傷的になってしまうのは、キャラクターの設定がしっかりしているからだろうと思う。

キャラのプロフィールを開くと2ページ目を見ることができるが、これは仲間にしてクリアするかチャレンジモードで生存が条件で見れるものとなっている。

ネタバレ配慮のために解放されていない画像をチョイスしたが、ここで彼女たちの人生について半ば語られていて、そうしたものから実際にイベントでやり取りされているような背景がしっかりとよく分かるようになっている。

もちろんこういうことはどの作品でもやっていることだろうとは思うものの、短いテキストと細かい背景を伝えずに情報を発信するためには、年齢や人との関係性、過去などをしっかりと決めていて、それを出せているんだろうな、と思う。逆に短いからボロがでづらい、というメリットもあるが、面白ければそれでいいので個人的には小品で満足させられているのだからむしろいい点だとも思う。

本作はストーリーを楽しみにしている人も多いと思うのでこれ以上は深入りしない。この先は自分の手で確かめよう。配慮!

新武器やガジェットたくさんで遊べるゲームパート。が、若干バランスは悪いか

ゲームパートは武器の種類が大幅に増えており、初期武器であるハンドガンですらA~Cと三種類。なお、初期武器は必ずハンドガンAで、BとCはカードで出現して引いたら以後ハンドガン装備時にハンドガンBかCに変化する、という形に。

また、スペースキーで使える青色のガジェットは使い切りではなくクールタイム制に。そのおかげで気軽に使っていけるように。一部の青ガジェットは非常に強力で、ボスキラーとしても活躍してくれるので、例えばサブマシンガンだと火力が心もとないが、青ガジェットを使って・・・というような立ち回りもできる。

一方、ゲームバランスについてはスナイパーライフルがあまりにも強すぎてしまい、基本的にこの武器選んでおけばいいよね、というふうに。これは上級だけでなく下級のスナイパーライフルも強力で、デフォルトで貫通効果がついているので、例えば今作でもあるテクニックの一つである敵がまとまって重なっている部分を撃って二対同時攻撃、なんてことをする必要がない。貫通して相手が勝手に溶けていく。

また貫通するだけならともかく、威力も非常に高い。上級スナイパーライフルBは1発のみ装填可能で、一発打ち切ったら常にリロードとなる武器である一方で、スネジンカが使っても大型自爆兵を2~3発で倒せてしまう。本業スナイパーのリシチカで使うと大体の敵が一発で溶けていく始末。なので実質デメリットの一発打ち切りがあまり機能していない。

下級もスナイパーライフルCは3発連続で撃つので、しかも貫通していくためかなり殲滅力が高い。下級ですら上級武器の一部よりも使い勝手がよいので、ゲームバランスとしてはあまりいいとは言えない。

とは言え、本作はソロプレイだし、強武器を引けなかったときにどうしよう、そのときのためにお金を溜めておく、なども考える余地があるので、それはそれでいいかな、と個人的には思っている。ただ一強状態になってしまっているので、そこは少し改善の余地はあるかもな、といった具合に。

せっかくスネジンカ専用の特級マルチバレルライフルがあるのに、上級スナイパーライフルがあるとそちらを選んでしまうというのはなかなかどうして。貫通効果が強すぎるのが原因ではあるので、例えばスネジンカであれば特級マルチバレルライフルを貫通化できるとか(それはそれで最強クラスにはなりそう)、貫通の取り扱い次第で今後どうなるかといったところ。

今後にも期待できる作品に

以上簡単ながら、ストーリー部分とゲームパートの感想です。値段も安く、サクっと遊べてでも記憶には残るとかなりいいタイトル。正直『溶鉄のマルフーシャ』は話が暗いと聞いて少し敬遠していたものの、確かに暗いけどつい遊びたくなってしまう魅力があった。

本作もそこは変わらずに楽しめた。今後どういった展開をしていくかはわからないものの、魅力的なキャラクターたちもいるし、前作の『溶鉄のマルフーシャ』は20万本を突破したらしい。20万本といえば最近のタイトルだと十分大ヒットと言えるだろう。それだけ人口に膾炙した・・・とまでは言わないが、人気も高い作品なので、意外と人を選ばないのかも

特に本作までやったら結構おすすめしやすいので、まだこの先どうなるかはわからないですが、最初に書いたようにぜひ買ってね!という結論に落ち着く。

→救国のスネジンカ
→溶鉄のマルフーシャ

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